ただ、うれし涙を流して賜杯を抱いた経験も、「もっと活躍できたはず」と、自己採点は辛口だ。初の大関取りに挑戦した秋場所は9勝止まり。再度、期待された九州場所は負け越した。「気負ってはいないけど力が入り過ぎた。自分も人間」と回想。それでも九州では初優勝の貴景勝、優勝次点の高安を破って存在感は示した。
昇進は振り出しに戻ったが、決して下は向かない。「この苦い経験は次に必ず生きてくる。この地位(三役)にいればチャンスは巡ってくる」。大関への夢は2019年にかなえてみせる。
◆御嶽海久司(みたけうみ・ひさし) 1992年12月25日、長野・上松町出身。25歳。東洋大4年で学生、アマチュアの2大タイトルを獲得。出羽海部屋に入門した15年春場所、幕下10枚目格付け出しで初土俵。同夏場所後に長野県出身としては47年ぶりの新十両に昇進。今年7月の名古屋場所で幕内初優勝した。得意は突き、押し。最高位は関脇。好きな女性のタイプは女優・北川景子。180センチ、167キロ。