イチローを超えた男が特別賞に輝いた。シーズン日本新216安打を放った秋山は「そういった賞をいただけるとは思っていなかったので光栄です。野球以外の他競技の方々と会えることを楽しみにしています」と喜びをかみしめた。
止まることのないシーズンだった。バットを寝かせる新フォームに着手。開幕から1番を任されると4、6月と前半戦で2度の月間MVP。6~7月には歴代3位タイとなる31試合連続安打をマーク。9月、史上6人目(7度目)の200安打に到達すると10月1日の最終戦で記録を更新した。
大きな飛躍を遂げ侍ジャパンにも選出されるなど日本を代表する選手となった。「打つことに関しては想像以上の年。自分が一番驚いていると思います」と、冷静に振り返った。
来季は誰も成し遂げていない2年連続200安打への期待も高まるが「目標はまだ決められません。まずはチームの優勝です」。ヤンキース田中、巨人・坂本ら黄金世代のヒットメーカーは地に足をつけ前に進んでいく。
◆秋山翔吾(あきやま・しょうご) 1988年4月16日、神奈川・横須賀市生まれ。27歳。横浜創学館高では甲子園出場なし。八戸大に進み10年ドラフト3位で西武入団。1年目に「9番・右翼」で開幕スタメン出場。今季216安打のシーズン日本新記録をマーク。今季はゴールデン・グラブ、ベストナイン同時受賞。183センチ、85キロ。右投左打。家族は夫人と1男。(来季)年俸1億5000万円。