【2003年】野球(パ・リーグ) 城島健司

表彰式にかけつけた長嶋・野球日本代表監督は、アテネで共に戦う城島(右)を祝福(中央は火口日本女子プロゴルフ協会会長) 表彰式にかけつけた長嶋・野球日本代表監督は、アテネで共に戦う城島(右)を祝福(中央は火口日本女子プロゴルフ協会会長)
 輝く世代の代表として、ダイエー・城島健司捕手(27)が“捕手革命”を宣言した。「2003報知プロスポーツ大賞」の表彰式が行われた26日、城島は同年齢の人気関取・高見盛、女子プロゴルファーの不動裕理と表彰式で意気投合。これからのスポーツ界を担う若手らしく、21世紀にふさわしい明るく楽しい新タイプの捕手を目指すことを誓った。 輝く世代の代表として、ダイエー・城島健司捕手(27)が“捕手革命”を宣言した。「2003報知プロスポーツ大賞」の表彰式が行われた26日、城島は同年齢の人気関取・高見盛、女子プロゴルファーの不動裕理と表彰式で意気投合。これからのスポーツ界を担う若手らしく、21世紀にふさわしい明るく楽しい新タイプの捕手を目指すことを誓った。

 華々しい壇上で堂々と所信表明を行った。キャッチャーとしては、パ・リーグ初の報知プロスポーツ大賞の受賞。「大先輩方が苦労話ばかりするから、みんなが捕手を目指したがらない。ボソボソと言いたいことも言えないのでなく、これからはキャッチャーも明るくいきたい」と、日本一の司令塔が笑顔を振りまくと、会場に大きな拍手がわき起こった。

 野球少年があこがれるような存在になりたい。グラウンドに立つ上で、常に抱いてきたポリシーだ。その思いを今年は十分に表現することができた。1963年の南海・野村以来の40年ぶりのフルイニングマスクを達成すると、同じく南海・野村に次ぐ史上2人目の捕手の打率3割、30本、100打点も成し遂げた。そして、ユーモアたっぷりのヒーローインタビューで、ファンのハートをキャッチした。チームを日本一に導き、MVPの受賞も当然のものだった。

 今回の受賞もファンに支えられてのものだけに、喜びもなおさらだという。「王監督にしかられるたびに、『キャッチャーなんかやめてやる』と思いましたが、こういう賞を受賞できてキャッチャーをやってきて本当に良かったと思う」と感慨深げだ。

 違う世界で活躍する同級生の存在にも大きな刺激を受けた。「不動裕理が同じ年だとは思わなかった。もっと若いと思っていたけど、きょう話して初めて知りました。シャンクの直し方を教えてもらいましたよ。高見盛には相撲の世界の厳しさを教わった」と目を輝かせながら振り返った。

 27日の契約更改でも、捕手として歴代最高となる年俸4億円(今季は2億円)を手にするのは確実。「来年もぜひ、日本一になって、この会場に呼ばれるようにしたい」タカの顔から日本プロ野球界の顔へ。今回の受賞がひとつのステップとなりそうだ。

 ◆城島健司(じょうじま・けんじ) 1976年6月8日、長崎県生まれ。27歳。別府大付属高から94年ドラフト1位でダイエー入団。入団3年目の97年からレギュラーに定着。99年から5年連続でゴールデングラブ賞を受賞。今季は初のリーグMVPにも輝いた。182センチ、90キロ。右投右打。家族は真紀夫人(26)と1男1女。

◆2003年プロスポーツ大賞受賞者

部門 受賞者 所属 年齢 受賞回数
野球(セ・リーグ) 今岡誠 阪神 29
野球(パ・リーグ) 城島健司 ダイエー 27
男子ゴルフ 伊沢利光 ANA 35
女子ゴルフ 不動裕理 フリー 27 3年ぶり2度目
大相撲 高見盛精彦 東関 27
ボクシング 徳山昌守 金沢 29 2年連続2度目
Jリーグ 大久保嘉人 C大阪 21
特別功労賞 星野仙一 前阪神監督 56 -
特別賞 西村了 ボウルメート京橋 34 -

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