今季は5月の関西オープン、10月のブリヂストンオープンで優勝した。09年以来自身最多に並ぶ年間2勝。6月から賞金レース争いを繰り広げ、平均ストローク(70・08)もトップで、日本ゴルフツアー機構の最優秀選手賞にも輝く充実の1年を過ごした。
あすタイ選手権 国内最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(報知新聞社主催)で3位に入り、悲願の賞金王の称号を手に入れた。最終日の最終18番パー3。6メートルをねじ込み、ツアー屈指の難ホールで唯一のバーディー締め。力強いガッツポーズで、今季の主役が誰かを1万人を超える大ギャラリーに見せつけた。「テレビで見る選手ばかり。あまり他の競技の選手との交流がないので、いろいろ話してみたいですね」。プロスポーツ大賞表彰式での他競技選手との出会いを心待ちにしている。
来年4月のマスターズ(米ジョージア州オーガスタナショナルGC)初出場を目指し、11日開幕のタイ選手権に臨む。世界ランク53位で好成績を残して、年末時点で50位以内に入ればゴルフの祭典への初出場が決まる。熱く純粋な九州男児は「賞金王の自負が出てくると思う」と、賞金王確定後初戦での夢切符獲得を誓った。
◆小田孔明(おだ・こうめい) 1978年6月7日、福岡・田川市生まれ。36歳。父の教えで7歳からゴルフを始め、千葉・東京学館浦安高卒業後、2000年にプロ転向。07年に未勝利ながら賞金ランク9位に入り、初シードを獲得。08年のカシオワールドオープンで初優勝。ツアー通算8勝。今季2勝を挙げるなど、1億3731万8693円を稼いで初の賞金王。家族は妻と1男1女。176センチ、85キロ。