【2013年】フレッシュ賞 則本昂大
遠藤恭葉（左）から花束をもらい結婚を祝福される則本
３８回目を迎えた報知新聞社制定「２０１３報知プロスポーツ大賞」の表彰式が１２月２６日、東京ドームホテルで行われた。偉大な先輩の言葉に、則本の背筋がピンと伸びた。各界のスターが集う壇上で、最も注目を集めていた田中から後継指名を受けた。「本当に頼もしくて、則本がいなければ日本一はなかった。後を託す？ それくらいのピッチャーだし、やってもらわないと困る」。緊張気味に「頑張ります」と語った。
今季は、パでは５５年ぶりとなる新人開幕投手を務め、１５勝をマーク。日本シリーズでも先発、中継ぎとフル回転して球団初の日本一に貢献した。「ある程度はできるという自信を持ってプロ野球に入ってきたけど、ここまでできるとは思わなかった。最高の一年でした」と、必死で駆け抜けたルーキーイヤーを振り返った。
来季は、１年間背中を追い続けた絶対エースが海を渡る。「田中さんの代わりは僕一人じゃ絶対に無理。でも、自覚を持って僕が田中さんを見てきたように、来年入ってくるルーキーのお手本になれたら」。２４勝無敗という成績を１人でカバーするのは困難だが、エースとしての姿勢をチーム内外に示すつもりだ。
来年１月には、田中と合同自主トレを行う予定。「一緒にいられる時間も限られてくる。できる限り吸収していきたい」。貪欲に盗んで、学んで、２年目のジンクスを吹き飛ばす。
◆則本昂大（のりもと・たかひろ） １９９０年１２月１７日、滋賀県生まれ。２３歳。八幡商から三重中京大を経て１２年ドラフト２位で楽天入団。今季は２７試合１５勝８敗、防御率３．３４でパ・リーグ新人王に。今月２４日に高校時代の１学年後輩で野球部マネジャーだった紋華さんと結婚。１７８センチ、８２キロ。右投左打。来季年俸は６０００万円。