「ゴッドレフト」と呼ばれる左ストレートで、今年は3度の防衛戦をいずれもKOで決着を付け、栄えある舞台に戻ってきた。控室では“神の子”楽天・田中と会話を交わし“神合体”が実現。同じ滋賀出身の楽天・則本とともにベルトを囲んで談笑した。
表彰式ではメジャー挑戦の田中、米国ツアー本格参戦のゴルフの松山らの横で「来年はラスベガスでビッグマッチができたらいい」と目標を掲げた。田中や松山に触発されるように「自分も同じ年に米国デビューしたい」と続けた。
下準備に入る。来春のV6戦に向け、来年1月下旬から約2週間の日程で、ラスベガスで初めて強化合宿を行う。試合観戦などで3度、渡航した経験はあるものの「将来、ベガスで試合するなら現地の食事や気候を肌で知ることは大事でしょう」と本場の空気を吸収するつもりだ。
“安定政権”に甘んじるつもりはない。「大きい試合ができるなら王座を返上したっていい」と山中。2014年。さらなる高みを目指し、再び晴れの舞台に戻ってくる。
◆山中慎介(やまなか・しんすけ) 1982年10月11日、滋賀・湖南市生まれ。31歳。南京都(現・京都広学館)高、専大を経て、06年1月にプロデビュー。10年6月、日本バンタム級王座を奪取(防衛1回)。11年11月にWBC世界バンタム級王座を獲得。今年11月のアルベルト・ゲバラ(メキシコ)に9回KO勝利を収め、5度目の防衛戦に成功。戦績は20勝(15KO)2分け。身長171センチの左ボクサーファイター。家族は沙也乃夫人(28)と長男・豪祐君(1)。