報知新聞社制定「2016報知プロスポーツ大賞」の受賞者が14日、決定し、パラリンピック車いすテニス女子シングルスで銅メダルの上地結衣(22)=エイベックス=が特別賞を受賞した。表彰式は21日、都内で行われる。
涙の銅メダルでリオを沸かせた上地が、車いすテニス界で初の特別賞。「歴史ある報知プロスポーツ大賞で、特別賞を頂くことができ、大変驚くとともにうれしい気持ちでいっぱいです」と喜びをかみしめた。
リオデジャネイロ・パラリンピックでは、シングルスで日本勢女子初の表彰台。ダブルスでも4位と存在感を光らせた。12年ロンドン大会後に一度、競技から離れることも考えていたが、メダルの夢を追い続けたのは正しかった。「20年東京大会に向けて取り組むべきことや、一日一日の練習時間を更に大切に考えるようになった」と自国開催大会での金メダルを見据えている。
17年季は、シングルス初優勝を目指す1月の4大大会・全豪オープンから開幕。「新しい技術なども取り入れつつ、着実に成長していきたい。頑張れば夢はかなうと証明できるような選手になりたい」と思い描いた。</p>
◆上地結衣(かみじ・ゆい) 1994年4月24日、兵庫・明石市生まれ。22歳。潜在性二分脊椎症で足にマヒがあり、11歳から競技を始める。14歳で史上最年少日本ランキング1位。パラ初出場の12年ロンドン大会は単複8強、16年リオ大会はシングルスで日本女子初の銅メダル。4大大会シングルスでは14年全仏で初優勝するなど2勝、ダブルス9勝。143センチ、45キロ。