【2008年】Jリーグ 遠藤保仁

片山(右)のテンガロンハットをかぶせてもらい、ご機嫌の遠藤 片山(右)のテンガロンハットをかぶせてもらい、ご機嫌の遠藤
 Jリーグ部門で初受賞となったG大阪の日本代表MF遠藤保仁(28)は、決勝ゴールを挙げた14日のトヨタ・クラブW杯アデレード戦が行われた愛知から表彰式に出席。激闘の疲れも見せずに喜びをユーモアたっぷりに語った。

◆「絶対スキある。やるからには勝つ」ゴール狙った1面も狙った

 独特のリズムを奏でるのは本業だけではなかった。名アスリートたちが並ぶひな壇は、遠藤の独壇場と化した。

 予告通りだった。「必ずゴールを決めて、ここ(会場)に来ると決めてましたから」アデレード戦の決勝弾で各メディアの話題を独占した男は、驚くほどノリノリ。緊張とは無縁の名調子で、司会者に「ゴールを決めて(新聞の)1面を狙ってましたか?」と問われ「もちろん狙ってました!」と爆笑を誘った。

 14日夜の激闘を経て、15日午前に会場入り。実は名古屋駅で、ちょっとしたハプニングに見舞われた。「初めて新幹線に乗るんですけど、どうやったらいいんですか?」と中年女性に肩をたたかれた。予定の新幹線は発車目前だったが、好青年はここでも冷静沈着な“持ち味”を発揮。丁寧に手ほどきし、涼しい顔で後発の新幹線に乗り込んだ。

 かろうじて遅刻を免れた晴れ舞台では、片山晋呉に「この機会なので、あの帽子が欲しいです」とトレードマークのテンガロンハットをおねだり。「ちょっとは笑いを取っておかないと」のらりくらりの主役が、得意げにスポットライトを浴びた。欧州王者・マンチェスターUとの大一番(18日、横浜国際)へ「勝ちます!たぶん…」とまた笑わせた。

 表彰式の後は、完全休養でリフレッシュ。頭の中を準決勝の夢対決へ切り替えた。「マンUにも絶対にスキはある。やるからには勝つこと、優勝しか目指してない」と日本チーム初の優勝まで宣言した。G大阪、岡田ジャパンでも輝く背番号7。魅力たっぷりの“遠藤劇場”は、まだまだ終わらない。

 ◆遠藤保仁(えんどう・やすひと) 1980年1月28日、鹿児島市生まれ。28歳。鹿児島実高から98年に横浜F(同年に消滅)へ入団。京都を経て01年にG大阪へ移籍。各年代で日本代表を経験し、06年ドイツ大会でW杯メンバー入りを果たした。リーグ戦通算306試合出場65得点。国際Aマッチ通算73試合出場7得点。178センチ、75キロ。家族は夫人と1男2女

◆2008年プロスポーツ大賞受賞者

部門 受賞者 所属 年齢 受賞回数
野球(セ・リーグ) 小笠原道大 巨人 35
野球(パ・リーグ) 岩隈久志 楽天 27
男子ゴルフ 片山晋呉 神奈川クリニック 35 4
女子ゴルフ 古閑美保 キリンビバレッジ 26
大相撲 白鵬翔 宮城野 23 2
ボクシング 長谷川穂積 真正 28 3
Jリーグ 遠藤保仁 G大阪 28
特別賞 三浦皇成 JRA 18 -

ページトップ