【2008年】野球(セ・リーグ) 小笠原道大

プロスポーツ大賞とともにWBC候補にも選ばれた小笠原道大(右)と岩隈久志。目指すは日本一、アジア一、世界一だ プロスポーツ大賞とともにWBC候補にも選ばれた小笠原道大(右)と岩隈久志。目指すは日本一、アジア一、世界一だ
 巨人をリーグ連覇に導き野球部門の大賞を受賞した小笠原道大内野手(35)は、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)日本代表での世界一、巨人での日本一とアジア王者の3冠奪取を宣言。また、春先は調子がいいという楽天・岩隈久志投手(27)は侍ジャパンにフル回転で貢献することを誓った。

 マイクを握る手に力を込めた。小笠原はきっぱりと言い切った。「来年は世界一、アジア一、日本一を目指して頑張っていきたいと思います」力強い3冠宣言に、会場は割れんばかりの拍手に包まれた。

 プロスポーツ界の今年の“顔”が並ぶ晴れの舞台で決意を新たにした。これまでWBCについては多くを語らなかったが、この日、正式に日本代表候補として発表されたこともあり、日の丸にかける熱い思いを吐露した。「とても責任あること。徐々に気持ちを高ぶらせていきたい」目標はひとつ。「世界一」と誓った。隣に並ぶ岩隈とともに、その目は闘志に満ちあふれていた。

 数日前、原監督から直筆の手紙が届いた。2大会連続の世界制覇にかける指揮官の言葉に胸を打たれた。「改めて身の引き締まる思いになりました」誇りとあこがれの気持ちを持って、日本代表として戦うことを心に決めた。

 勝利の2文字しか見えていない。4番候補に名前が挙がっているが、打順へのこだわりは捨てている。「プライドも大事だけど、勝つことが大事。打順は関係ない。与えられたところで100%のパフォーマンスを発揮できるように頑張りたい」代表候補には若い選手が多く、チームリーダーとしても期待がかかる。「みんなでいいチームを作っていかないといけない」と気を引き締めた。

 16日からV旅行で訪れるハワイで“始動”する。体重の現状維持を目標に軽く体を動かす予定。「12月はサビ落としで、本格始動は1月から。そろそろ動かしていかないと間に合わないのでね」まずは2月25日に発表される日本代表メンバーに残ることを目標に、そして3月のWBCを最高の状態で迎えられるように、逆算していく。

 世界一の称号を手みやげにシーズンに突入する。悲願の日本一奪回、そしてアジアシリーズ制覇へ。1年後、再び報知プロスポーツ大賞表彰式で3冠達成を報告する。

 ◆小笠原道大(おがさわら・みちひろ) 1973年10月25日、千葉市生まれ。35歳。暁星国際高からNTT関東を経て、96年ドラフト3位で日本ハムに入団。02、03年に首位打者を獲得し、06年は打点、本塁打の2冠王。07年、巨人にFA移籍してV奪回に貢献。通算成績は1443試合で打率3割1分8厘、306本塁打、914打点。178センチ、84キロ。右投左打。家族は妻と2女。

◆2008年プロスポーツ大賞受賞者

部門 受賞者 所属 年齢 受賞回数
野球(セ・リーグ) 小笠原道大 巨人 35
野球(パ・リーグ) 岩隈久志 楽天 27
男子ゴルフ 片山晋呉 神奈川クリニック 35 4
女子ゴルフ 古閑美保 キリンビバレッジ 26
大相撲 白鵬翔 宮城野 23 2
ボクシング 長谷川穂積 真正 28 3
Jリーグ 遠藤保仁 G大阪 28
特別賞 三浦皇成 JRA 18 -

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