長谷川が飛躍の防衛ロードへ向け、決意を新たにした。「KOを狙って、倒せたらいいと思います」表彰式の壇上、来年3月に控える同級1位のディエゴ・モラレス(25)=メキシコ=との防衛戦を、今年9月の初防衛戦に続く2戦連続のKO勝利で飾ることを宣言した。
各界の超一流選手たちとの交流が、王者の心に火をつけた。「今年は2試合でしたが、少し少ない。来年は3度防衛したいですね」。12ラウンドを戦う世界戦、1試合にかかる負担は計り知れないが、あえて過酷な道を選んだのは、大きな野望があるからだ。
「みんなが覚えているような、インパクトのある王者になりたい」この日、具志堅用高・白井・具志堅ジム会長(51)が、ゲスト出席。同会長からは「フットワークもいいし、スタミナもある。まだまだ強くなる」とのお墨付き。往年のボクシング界を彩った名選手たちに匹敵する活躍を期した。
他競技の選手から学ぶことも忘れなかった。武騎手には「自分もプレッシャーで緊張することがある」と言葉をかけられ、頂点を走る者同士としての安心感も得た。「今年は初防衛戦もいい勝ち方ができて、自信になりましたね」今回の受賞も糧にして、長谷川が次のステージへ進む。
◆長谷川穂積(はせがわ・ほづみ) 1980年12月16日、兵庫県西脇市生まれ。25歳。99年11月プロデビュー。03年5月、ジェス・マーカーに12回判定勝ちし、東洋太平洋バンタム級王座獲得。3度防衛。05年4月16日、WBC世界バンタム級王座獲得。同年9月25日、7回TKO勝ちで初防衛。家族は泰子夫人(26)と1男1女。167センチの左ボクサーファイター。戦績は21戦19勝(6KO)2敗。