この日、特別功労賞を受賞した青木、尾崎将とともに、かつては“AON時代”を築き上げたが、95年フジサンケイクラシックを最後に優勝から遠ざかった。「若い選手も出てきて、年齢には勝てないと思ったこともあった」と振り返る。だが、簡単にはあきらめられなかった。2000年のオフから一念発起で肉体改造に踏み切り、動きに無駄のないスムーズなスイングづくりに着手。それが実ったのが今年6月のダイヤモンドカップでの7年ぶりVだった。
その後も背筋痛に悩まされながら11月の三井住友VISA太平洋マスターズで今季2勝目を達成。だが、まだまだ満足はしていない。「次はリポーターとしてではなく、選手としてマスターズに行く」ときっぱり。プロゴルファーとして最高の舞台に立ち、完全復活を高々と宣言する。
◆中嶋 常幸(なかじま・つねゆき) 1954年10月20日、群馬県生まれ。48歳。75年にプロ入り後、4度の賞金王に輝く。メジャーでも88年全米プロで日本人最高の3位を筆頭に4度のベスト10入りを果たす。日本ツアー通算47勝。家族は律子夫人(48)、長女・佳乃さん(24)、プロゴルファーの長男・雅生さん(23)。180センチ、80キロ。血液型O。