昨年に続き、各界トップが集う場で感銘を受けた。退席する際、野球の王監督が目をしっかり見て「頑張ってください」と励ましてくれた。「人としての大きさを感じた。心の強い人ほどしっかりと頭を下げることができると思います」何よりの収穫を胸に、いよいよ次戦に臨む。
この日、来春のV4戦の準備が着々と進んでいることが明らかになった。同席した千里馬神戸ジム・千里馬啓徳会長(49)が「4月29日、神戸のワールド記念ホールで行う」と初めて日程と会場を明言。対戦相手は同級14位シファ・ムアイ(南アフリカ)を最有力候補に、同級1位シモーネ・マルドロッツ(イタリア)、8位レイ・バウチスタ(フィリピン)らがリストアップされた。
王者は「どんな相手が来てもいいです」と余裕の言葉。自信の表れか、来年9月25日に迎える結婚5周年に向け「V4の後、絶叫マシンに乗りに行きたい」と珍イベントを企画した。泰子夫人が大のジェットコースター好きだが、02年8月を最後に一度も乗っていないのだという。愛する妻が悲鳴をあげる場所は、試合会場ではなく、遊園地と決めている。
◆長谷川穂積(はせがわ・ほづみ) 1980年12月16日、兵庫・西脇市生まれ。26歳。99年11月プロデビュー。03年5月、ジェス・マーカに12回判定勝ちし、東洋太平洋バンタム級王座獲得。3度防衛。05年4月16日、WBC世界バンタム級王座獲得。3度防衛。家族は泰子夫人(27)と1男1女。169センチの左ボクサーファイター。