合宿中の沖縄・今帰仁(なきじん)村から約5時間かけて会場の東京ドームホテルに駆けつけた。庶民派王者らしく、ジーパンに長袖Tシャツ姿。「え~と…。私服でごめんなさい。スーツを忘れちゃってごめんなさい…」各界の受賞者の顔ぶれを見てタジタジになったが、転んでもタダでは起きないのが内藤。お茶の間の人気者らしく会場を沸かせ、白鵬との強力パイプもちゃっかり作った。
沖縄にトンボ返りして、22日に合宿終了。内藤は、下半身強化特訓の成果を宮城野部屋で年内に披露する決意だ。宮城野部屋のけいこ打ち上げとなる29日までに横綱の胸を借りる予定で白鵬も心待ちにしている。「横綱のVバトンを受けて、自分も防衛したい」と内藤。賞金100万円と副賞のガソリン1年分もゲット。「実家(北海道・豊浦町)が民宿やっててさ、暖房費かさむんだと。灯油に変えてもらおうかなぁ」燃料は満タン。エンジン全開で来年も突っ走る。
◆内藤大助(ないとう・だいすけ) 1974年8月30日、北海道虻田郡豊浦町生まれ。33歳。96年プロデビュー。今年7月、3度目の正直で王者ポンサクレックにリベンジし、WBCフライ級王座奪取。10月11日の亀田大毅戦で初防衛に成功し、来年1月29日には敵地タイ・サラブリで前王者とのV2防衛戦が有力視される。身長163センチの右ファイター。家族は、真弓夫人(34)と長男・亮くん(2つ)。