古田(左)はトークショーで「来年も巨人を倒す」と宣言し笑いを誘った(右は天沼=カメラ・清水 武)
目指すは、球界の“構造改革”だ。観客動員の減少や、テレビ中継の視聴率低下など、野球離れが懸念されている日本球界。労組プロ野球選手会の会長としても、常に球界のあり方、未来を考えている。7日に行われた選手会総会でも、プレーオフ制度やレンタル移籍制度など、新しいアイデアを提案してきた。「いろんな面でファンあってのスポーツ。ファンの声を拾ってやっていきたいですね」自分たちの意見を押し通すのではなく、ファンの意見を取り入れながら改革を進めようとしている。
「アイデアはいろいろと頭の中にあるけど、今は言えない」と、言葉をのみ込んだが、基本はいかにしてファンに球場へ足を運んでもらうかという点だ。「球場に行けば何かがあって楽しい、というものにしたい。そうすれば子供たちも喜ぶでしょう」と、スタジアムを“ボールパーク”にすることが目標。「言えることはどんどん積極的に言っていきますよ」と、機会があるごとに提言していくつもりだ。
もちろん、“本職”のプレーの方もおろそかにはしない。37歳を迎える来季。若松スワローズでは初の連覇に挑む。「報知の賞をいただいて誠に申し訳ありませんが、目標はジャイアンツを倒すこと。やっつけてまた選んでいただきたいですね」と、会場のどよめきを誘った古田。球界の改革と2年連続日本一へ。メガネの奥の目が鋭くなった。(秋本 正己)