ハワイ挙式260組、会場の工事間に合わず中止「悲しみと怒りしかありません」

スポーツ報知
結婚式場の開業予定地

 大手旅行会社「エイチ・アイ・エス」は28日、同社が企画した米ハワイでの挙式プランが、現地式場などの建設工事の遅れのために急きょ中止となっていたことを明らかにした。来年9月までの間に予約を入れていた260組分のツアーが中止となった。施設は今年9月1日にオープン予定だったが、8月15日になって「開業が困難」との報告を運営会社側から受けたという。同社は代金を全額払い戻し、代替プランを提案するなどの対応を取っている。

 人生の一大イベントである結婚式をハワイで挙げようと楽しみにしていたカップルが、「建設工事の遅れ」という信じられない理由で式を中止にせざるを得ない状況が生まれていた。

 問題となっているのは、オアフ島東部に建設されている「ザ・クラウチングライオン」。海と山の両方を間近に臨むチャペルがセールスポイントで、ホームページなどによると3室のパーティー会場が併設されている。同地区では18年ぶりとなる新チャペルという。

 エイチ・アイ・エスによると、運営会社から施設が9月1日にオープンするとの案内を受けて、挙式プラン及び当該ツアーの募集を開始。「一日6組限定のゆったりウェディング」「無人島にいるかのような写真が撮影できるツアー」などを売りに、54万8000円からのプランを受け付けていた。

 施設の建設開始以降、運営会社と随時連絡を取り合い、エイチ・アイ・エスの関係者も現地を訪れていた。予定よりは工期が遅れていたものの「開業は間に合う」との報告を受けていた。だが、8月14日の確認で明らかな遅延が認められたため運営会社に問い合わせると、翌15日に「間に合わない可能性がある」との申し出があり、催行中止を決めた。

 プラン受け付けは昨年12月から始めており、9月1日の挙式を決めていた人も含め260組が被害に。同社は全額を払い戻すとともに、見舞金の支払いを始めている。同時に代替プラン、ツアーの提案もしており、すでに7割ほどが振り替えに応じたとした。

 施設のインスタグラムには、申込者のものとみられる「本当に不信感でいっぱいです」「悲しみと怒りしかありません!」といった悲痛な声が。エイチ・アイ・エスは「多大なるご心配とご迷惑をお掛けしたことを深くおわび申し上げる」とコメントし、今後は運営会社に対して損害賠償の請求などを検討していく予定という。

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