小林陵侑、ジャンプ競技地上波放送「日本でも」26日開幕W杯札幌大会

スポーツ報知
所属先の土屋ホームでW杯遠征帰国会見を行った小林陵。右下はジャンプ週間総合優勝のトロフィー(カメラ・川上 大志)

 年末年始の伝統のジャンプ週間で日本人初、史上3人目の4戦全勝での総合優勝を飾った男子の小林陵侑(22)=土屋ホーム=が24日、札幌市内でW杯遠征帰国会見を行った。活躍に注目が集まる今、欧州同様に日本でもジャンプ競技の地上波中継を“熱望”。国内でのさらなる競技浸透へ、26日に開幕するW杯第15、16戦の札幌大会(大倉山)での活躍を誓った。

 野望がある。24日、所属する土屋ホームの社長表彰を受けた陵侑は次なるステージに目を向けた。

 「欧州では(テレビの)地上波でウィンタースポーツが流れる。それが人気の要因だと思う。(ジャンプは)見ていて楽しい競技。日本の地上波でも流れれば、面白いんじゃないか」

 19世紀にノルウェーで発祥したジャンプは欧州ではメジャースポーツ。地上波生中継も当たり前だ。ジャンプ週間で日本人初の完全制覇を果たした“サムライ”に、本場では多くの目が注がれている。

 「欧州では、他の日本人を見ても『コバヤシ、コバヤシ』と言っている。それは違うんじゃないかな?と思う(笑い)」

 そう冗談めかすが、一躍“世界のコバヤシ”となった今だからこそ発信力は増す。日本では有料のCS放送でこそ生中継されているが、地上波では録画放送が主流。26日に開幕する札幌大会も地上波の生中継はない。ただ、スポーツニュースで取り上げられることも増えており、変革のチャンスでもある。国内で2年ぶりに開催されるW杯で自身の勇姿をアピールすることで注目度も上がる。

 約1か月ぶりの日本生活。23日はつかの間のオフで英気を養った。

 「次の海外遠征は2か月ほど続くので髪を短くした。友達と食べに行った(札幌の)みそラーメンもおいしかった」

ワクワク感動させる ジャンプ台を離れれば、どこにでもいる22歳だが、競技浸透へ“広告塔”としての自覚も強まっている。

 「すごく楽しみ。大倉山はホームみたいなもの。僕のジャンプを見て、ワクワクした、感動した。そう言われる選手になりたい」

 ジャンプ界の未来を担う陵侑が、凱旋(がいせん)試合で地元だけでなく、日本中を盛り上げる。(川上 大志)

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