羽生結弦、難易度プログラム完成 一体どんな練習を?…フィンランド大会一問一答(5―4)

フィギュアスケートの羽生結弦(23)=ANA=が16日に開幕するGPシシーズ第5戦ロシア杯に出場する。
ルール改正後の世界最高得点で自身初のGP初戦優勝を飾ったフィンランド大会(2~4日)を、フリー演技後の一問一答で振り返る。
(その4・会見後囲み2)
―この1か月であれだけの難易度のプログラムを完成させた。どういう練習を?
「(考える)まずは4Aを諦めて、その4Aを諦めるっていうことをした時点で、まあ、自分の中でかなりスイッチを入れていたんで。まあそこは、なんか自分のなかで、これを諦めるんだから、クリーンなプログラムを絶対しろよ! っていう、ある意味のプレッシャーをかけて練習はしてきました。はい」
―フリーも慣れたジャンプ。ジャンプを手の内に入れた?
「そうですねえ。まあ、そう言えばそうですし。ううん…やっぱり、いろんな試合を見ていて、やっぱノーミスしなきゃいけないんだなっていうことをすごく感じていたし、それプラスやっぱ自分が、オータム・クラシックに出て、まあ、自分が演技してみて、やはりミスがあるとどれだけ響くかっていうのが、なんか改めて体感させられたので。どうやってミスを少なくするか、どうやってきれいにジャンプを跳ぶかっていうことは最優先で練習してきた感じはありますね」
―4分を言い訳にしたくないみたいな?
「まあでも4分慣れましたもう。大丈夫です」
―みんな苦しんでいるが?
「まあ通しの練習、でも、通しの練習を、いっぱいやったっていうのもあるんですけど、ただ、それをじゃあオータム・クラシックの前に出来るかっていったら、やっぱりそこまで技術面が安定していないっていうのもあったので。まあやはり、オータムがあって、そこがあったからこそ、ジャンプの構成を変えたりとか、入り方を変えたりとかして、また、技術がやっとそこに追いついてきて。やっとそのうえで、通しの練習が出来たというかたちなので。まあ、練習の段階としてもステップアップ出来たと思いますし、そのステップアップ出来た練習が、結果としてちょっとついたかなというイメージではあります」
―右足が治って安定?
「右足が、っていう感じではないです。ただ単に、本当に…例えばじゃあ『Hope & Legacy』の、ううん…あの時の構成をじゃあ今ノーミス出来るかって言われたら、多分、出来るんですよ。なんか、それほどに感覚が違うんですね。だからやっと、4分に対する体力、ええ、そのお、新しいプログラムに対する考え方とか、フォームの作り方とか、タイミングとか、それが出来上がって、通しの練習が出来たかな? という感じが強いです」
―このプログラムに対するリスペクトの意識は以前とはまた違うものに?
「あああ、でもやっぱり、自分が一番このプログラムを滑って、リスペクトしたいって思うのは、なんていうかな、やっぱり勝つことだと思うんですよね。クリーンに滑る、そして勝つ。それが、一番彼らに、なんだろう、かたちとして、ええ、捧げられるというとちょっと変かもしれないけど、なんていえばいいかな、ギフトとして、自分のリスペクトのギフトとして贈れるものだと思うんですよね。やっぱ結果ってなんだかんだいって大事だと思うんで。だから、うん、プログラムを滑っていてリスペクトを感じるっていうのはもちろんあるんですけど、それ以上に、そのお、リスペクトしているからこそ、このプログラムの曲を汚したくない。この曲で、よりいい演技をしたい。っていうプレッシャーが自分にもかかっていると思います」
―体操の内村選手は精度が高まらないと技を封印していた。4Aはどのへんまでいけばゴーサインが出る? それに対してどこまで来ている?
「自分のなかでは5パーセントくらいですかねえ。あのお、ま、100パーセントって言えるジャンプって自分の中ではまだないんですけど。アクセルでさえもやっぱりまだ100パーとは言えないですし。ただ、まあ20パーセントくらいになったら、出来るかなと。ただ、そのお、今5パーセントの壁がものすごくぶ厚くて。そのぶ厚い壁を破っているほど、時間を割くものではないかなと自分の中では思っているので。とりあえず、全日本までは練習も出来ないかなと思います」