稀勢の里、進退かけ初場所出場へ「いい状態に仕上げて初日を目指したい」
スポーツ報知

大相撲九州場所を右膝の負傷で途中休場し、進退問題が再燃している東横綱・稀勢の里(32)=田子ノ浦=が25日、東京・江戸川区の田子ノ浦部屋で番付発表会見に臨んだ。この日発表された初場所(来年1月13日初日・両国国技館)の新たな番付では10場所ぶりの東正位に。「今年悔しい思いをした。(東の横綱で)いいスタートだと思って、いい1年にしたい」と決意を語った。
11月の九州場所初日に右膝を負傷し、5日目から途中休場。横綱在位11場所で9場所の休場となり、11月26日の横綱審議委員会では、横綱に対して初の「激励」の決議が出された。激励について問われた横綱は「しっかりと受け止めて、稽古に励んできた。初場所でいい成績を残すことが重要。しっかりと受け止めたい」と述べた。
右膝の治療のため、冬巡業は全休。最終日に行われた地元・茨城での巡業も参加出来なかった。「茨城に間に合わせたかったけど、万全に至らなかった。申し訳ない気持ち」と無念の思いを述べたが「焦りはあったけど、やれる事はやってきた」と手応えもあることを明かした。
基本運動はこなしてきたものの、相撲を取る稽古は年内にも再開する意向。「相撲以外の部分はいい状態。後は相撲をとってキレ、感覚の部分を思い出していきたい」。この1か月間、自らと向きあった事も明かし「もう一度得意な相撲を思い出してやっていきたい」とした。
秋巡業を皆勤し、手応えを感じていた九州場所でまさかの初日から4連敗。「大事だと思います」という初日が鍵を握る。「1日1番取ることを目標にやっていきたい。改めてそういう気持ちでやっていく。あと3週間、いい状態に仕上げて初日を目指したい」と表情を引き締めた。