青学大・竹石“山の神”になれる!開幕戦から圧倒完全V!

出雲全日本大学選抜駅伝(8日、島根・出雲大社鳥居前~出雲ドーム前=6区間45・1キロ)
学生3大駅伝の開幕戦は青学大が先頭を一度も譲らず、2時間11分58秒で2年ぶり4度目の優勝を果たした。6区の竹石尚人(3年)が東洋大に一時は4秒差まで詰められるも、意地の走りで完全優勝のゴールに飛び込んだ。主力級を温存した布陣で超高速駅伝を制した王者が、史上初となる2度目の3冠へ最高のスタートを切った。(天候晴れ、気温24・5度、湿度71%、東南東の風1・5メートル=スタート時)
負けるわけにはいかなかった。アンカーの竹石は人さし指を突き上げ、ゴールに飛び込んだ。タスキを受けた時には2位東洋大と27秒差あったが、区間賞を獲得した吉川洋次(東洋大2年)に2キロ手前で4秒差まで詰められた。一度も先頭を譲らずに託されたタスキを胸に「ここで抜かれるようでは、青学大のエースにはなれない」とギアチェンジ。12秒差をつけトップを死守した。
4代目・山の神に最も近い男だ。前回の箱根駅伝5区の終盤で両ふくらはぎがつって周囲をヒヤリとさせたが「今は前側の筋肉をバランスよく使って走るようにしています」と工夫。8月上旬の長野・菅平合宿では21キロ走の残り3キロの上り坂部分で歴代最速をマーク。原晋監督(51)は「3代目・山の神と呼ばれた神野(大地、現プロランナー)より速い。4代目になる可能性がある」。今回はアクシデントもなく、平地で区間2位。夏の成長を結果につなげた。
9月29日に行った学内記録会5000メートルでは18選手が設定タイムの14分10秒以内で走破。原監督は「もし、3チーム出られたら1、3、5位を取れる。それほど選手層は厚い。6区間に穴はない」と明言していた。箱根7区区間新で金栗四三杯(大会MVP)を受賞した林奎介(4年)、同6区区間賞の小野田勇次(4年)らがメンバーから外れる中、圧倒的な強さを見せた。
部内サバイバル 前回の箱根駅伝で4連覇を果たした直後にはトラック種目中心のスピード型の選手を“超高速駅伝”に起用する「出雲駅伝プロジェクト」が始動。3大駅伝デビュー戦となった生方敦也(3年)は「トラックのスピードを生かせたし、自信になりましたね」。関東学生対校選手権2部1500メートル王者が5区2位と好走したが、今後もし烈なサバイバルを勝ち抜かなくては王者のレギュラーにはなり得ない。
史上初となる2度目の3冠へ、原監督は「全日本も全区間トップでつなぎたいね。チャンスは十分ある」と自信を見せる。距離が延び、区間が増える全日本、箱根。王者の真価は、まだまだ先にある。(太田 涼)
◆竹石 尚人(たけいし・なおと)1997年7月1日、大分・九重町生まれ。21歳。鶴崎工高3年時に全国高校駅伝1区32位。16年、青学大総合文化政策学部に進学し、2年時に全日本大学駅伝6区4位。18年箱根駅伝5区5位。174センチ、55キロ。