【岩政大樹 オン・ザ・ピッチ】カタールW杯へ飛躍する選手出てきて
スポーツ報知

アジア杯が開幕します。選手たちに心から休まる時間などありません。正月気分もそこそこにアジアのタイトルをかけた4年に1度のビッグトーナメントに挑むわけですから頭が下がります。
W杯に出場した選手たちは、昨年夏の中断もずっと張り詰めた日々を過ごしました。特にJリーグで活躍する選手は帰国するとそのまま何もなかったかのようにシーズンの終盤戦に入っていき、そして今月のアジア杯ですから、昨シーズンから2年間のシーズンを戦っているような感覚になるでしょう。選手には休むことが必要で、特に問題となるのは体よりも心。メンタルが疲弊していきます。代表選手たちは大変ですが、後から振り返ればサッカー選手として幸せな時間。ぜひアジアのタイトルを持って帰り、かつ、新シーズンでは代表選手たるゆえんをまざまざと見せつけるシーズンにしてほしいと思います。
特に今年は、天皇杯が昨年12月初旬に終了したことから、各チームが一斉にオフに入り、しっかりと休みを取った上で、今月中旬から周到に準備を図れます。例年以上に激しいシーズンとなることは明白で、アジア杯に臨む代表選手たちもうかうかしていられないでしょう。
夏前には南米選手権への出場が決まっています。カタールW杯への競争は一層激化していくことが予想されます。ここまでの森保ジャパンは比較的固定されたメンバーで進んできましたが、来年の今頃にはまたメンバーも入れ替わっているはず。特に代表の主軸になっていくには、今年と来年が勝負となります。Jリーグと代表と、また新たな流れが生まれるであろうシーズンに、その流れをつかんで一気に飛躍していく選手の出現を楽しみにしたいと思います。(元日本代表DF)=おわり=