【甲府】フェフージン先制弾も初4強ならず

◆YBCルヴァン杯準々決勝 第2戦 柏1―1甲府=2戦合計3―3アウェーゴールで柏が準決勝進出=(9日・三協F柏)
J2ヴァンフォーレ甲府が、クラブ初の4強進出を逃した。敵地でJ1柏に1―1で引き分け、2戦合計で3―3となったが、アウェーゴールの差で届かなかった。前半14分にDF小出悠太(23)のボレーシュートがMFフェフージン(30)に当たって先制したものの、後半16分に痛恨の失点。後がない甲府はJ1チームを相手にその後も攻め続けたが、あと一歩、及ばなかった。
甲府サポーターの夢は、鳴り響いた金属音とともに消えていった。試合終了間際にFWジュニオールバホス(25)が抜け出してシュートを放ったが、左ポストに嫌われた。直後、無情にも終了のホイッスル。その瞬間、イレブンは力無くピッチに倒れ込んだ。
上野展裕監督(53)は「願わくば準決勝に行きたかったが、ルヴァン杯に多く出た選手やそうでない選手がいる中で、ここまで来られたのはチーム全員がどんなときも一丸となってくれたから。みんなを誇りに思う」と悔しさを押し殺しながら、振り返った。
先制は甲府だった。前半14分に迎えた左CKのチャンス。相手のクリアをDF道渕諒平(24)が拾い、中央にいたDF小出にパス。ダイレクトで右足を振り抜くと、前方にいたフェフージンに当たってコースが変わり、ゴールへ吸い込まれた。ブラジル人MFの移籍初ゴールだ。だが、後半16分にこぼれ球を押し込まれて同点に。4強進出には勝ち越さねばならない甲府は攻め立てたが、ゴールは遠かった。
今季のルヴァン杯はここで終わりを迎えた。残るはリーグ戦と天皇杯。指揮官は「残念な結果になり、申し訳ない。だが、選手たちはよくやってくれた。この頑張りをリーグ戦につなげていきたい」と誓った。この悔しさをバネに、苦しむリーグ戦の巻き返しにつなげる。(三須 慶太)