私は2020年9月に発足したエンタメ・EC事業室で、アニメやキャラクターを中心としたエンタメ系特別号と、キャラクターアイテムの製作、販売、コラボイベントの企画などを行っています。 版元との折衝や作品研究から始まり、どんなアイテムを作り、どのように宣伝し、どのような販売戦略を立てるか? 毎回その作品ごとに一からの仕事で、常に「学び」があります。 版元とお客様に喜んでいただいた上で、社の利益も産み出す。この「三方良し」の結果を目標にしています。
達成するために、課題の洗い出し、その解決策、解決策を実現するための具体的なオペレーションを考え、実行することが使命です。 例えば、販売減少が続く特別号の売上を維持しつつ、コストをどう削減するか?という課題に対し、特別号にアイテムを付けたセット商品を作る事で付加価値をつけ、販売単価を上げ、販売数の減少を補うこと、さらに製造数の見直しでコスト削減するという解決策を考えました。ここまではそう難しくないのですが、その実現のために必要な条件をクリアしていくこと、ここが難点でもあり、やりがいでもあります。新商品のための新たな商流を作るという難題があったのですが、なんとか実現できました。
新聞に限らず、どの業界も「これまで通り」が通用しません。常に課題を見つけ出し、どうあるべきか?、どうしたらよいのか?を問い続けることは、学び続けることでもあります。知らないことを知り、今までしてこなかったことをすることで、また新たな発見ができること。それが醍醐味だと思います。
報知新聞社は、150年もの歴史がある会社です。150年間、新聞という媒体を通して、世の中の出来事を多くの読者に送り届けてきました。多くの先輩方が築いてくださった歴史は、誇れるものだと思います。ただ、その歴史の上に築かれた、あまりにも偉大な財産と伝統的な社風によって、「がむしゃらさ」がないように感じるかもしれません。
また、新聞社は一般的に縦割り組織で、横のつながりが乏しい面があり、仕事観も会社観もそれぞれです。同じ部局に長く在籍するケースが多く、想像してた仕事とギャップがある場合、少し大変かもしれません。ただそれも、慣れてしまえば、とても過ごしやすい、働きやすい会社です。福利厚生や労働条件も良いと思いますし、社員の事情も鑑みて柔軟に対応してくれる社員思いの会社であると思います。
ほとんどの方が、スポーツや芸能にまつわる記者になりたいという方だろうと思います。新聞社ですから記者職が花形ですし、記者の書く記事がなければ新聞はできません。でも、見出しやスポーツ紙ならではのレイアウトをするレイアウト記者、そしてその新聞を売上に結び付ける販売局、ビジネス局などの営業部門がなければその記事は読者の目にも触れず、会社の業績にもつながりません。また、会社組織は、その基礎ともいうべき、財務、人事、総務などの事務部門、システム保守運営などで新聞制作を支える制作局など、どの分野が欠けても成り立つものではありません。
これは会社に限りません。世の中にはいろんな人がいて、それぞれに役割がありますよね。 自分がどんな人間でありたいか? どう生きたいか? 仕事は生きる目的ではなく、手段です。自分がどうありたいか、どう生きたいかが明確にさえなっていれば、どんな仕事でも自分の役割が見つけられます。 迷わず行けよ、行けばわかるさ!の精神で、様々なチャレンジをしてください