2024年3月5日18時30分 スポーツ報知
『さざなみ』『荒野にて』のアンドリュー・ヘイ監督が、
名脚本家、山田太一の傑作小説を映画化した愛と喪失の物語
数々の傑作ドラマを手掛け、2023年11月29日に惜しくも逝去された名脚本家、山田太一さんが、第1回山本周五郎賞を受賞した「異人たちとの夏」。1988年に大林宣彦監督が映画化、2003年には英訳が出版され、国内外の読者に広く愛されるこの傑作小説が、『さざなみ』『荒野にて』の英国人監督アンドリュー・ヘイの手で新たに映画化された。
ロンドンのタワーマンションで暮らすアダムは、12歳の時に交通事故で両親を亡くした40代の脚本家。それ以来、孤独な人生を歩んできた彼は、在りし日の両親の思い出に基づく脚本に取り組んでいる。そして幼少期を過ごした郊外の家を訪ねると、そこには30年前に他界した父と母が当時のままの姿で住んでいた。その後、アダムは足繁く実家に通って心満たされるひとときに浸る一方、同じマンションの住人である謎めいた青年ハリーと恋に落ちていく。しかし、その夢のような愛おしい日々は永遠には続かなかった……。
観る者の記憶と郷愁を呼び覚まし、夢幻的な映画体験に誘う
35mmフィルムの映像美と実力派キャストのアンサンブル
主人公と死別した両親との交流、ミステリアスな隣人との恋の行方を描くこの幻想譚は、愛と孤独、喪失と再生、さらにはセクシュアリティーといった根源的なテーマを探求し、観客それぞれの心の奥底にある記憶や郷愁を呼び覚ましていく。また、琥珀色の光がきらめく35mmフィルムの映像美は、観る者をリアルとファンタジーの狭間へと誘い、幽玄にして心震わす映画体験をもたらす。
「SHERLOCK シャーロック」のアンドリュー・スコット、『aftersun/アフターサン』で米アカデミー賞男優賞にノミネートされたポール・メスカル、『リトル・ダンサー』のジェイミー・ベル、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』のクレア・フォイという実力派キャストが結集。米テルライド映画祭でワールドプレミアされるや批評家がこぞって絶賛している本作は、『ノマドランド』などで米アカデミー賞作品賞に5度輝いたサーチライト・ピクチャーズが全世界に配給。本年度の賞レースでもスポットライトを浴びることが有力視されている。
『異人たち』
原題:ALL OF US STRANGERS
監督:アンドリュー・ヘイ
『WEEKEND ウィークエンド』『さざなみ』『荒野にて』
原作:「異人たちとの夏」山田太一著(新潮文庫刊)
出演:アンドリュー・スコット
ポール・メスカル、ジェイミー・ベル、クレア・フォイ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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2024年4月19日(金)全国公開