【報知杯弥生賞】ワグネリアン全弟カントル真価発揮!藤原英調教師「勝ちを意識」

スポーツ報知
併せ馬で鋭く先着したカントル(左)

◆報知杯弥生賞追い切り(27日・栗東トレセン)

 皐月賞トライアル(3着まで優先出走権)の第56回報知杯弥生賞・G2(3月3日、中山)の追い切りが27日、東西トレセンで行わた。昨年の日本ダービー馬ワグネリアンの全弟、カントルは栗東・CWコースで鋭い伸びを見せて1馬身先着。このレース2着だった兄超えへ、態勢を整えた。

 昨年の日本ダービー馬ワグネリアンの全弟が、徐々に真価を発揮し始めた。カントルは朝一番の栗東・CWコースに登場。ルペールノエル(9歳障害オープン)を6馬身追走する形から進め、馬体を併せる形で直線へ。残り200メートルでギアを上げてリードホースをかわすと、さらに鋭さを増して2馬身差をつけて終えた。

 手綱を執った荻野極(レースはMデムーロ)は「心身ともに充実。走りにメリハリが出てきて、しっかり反応してくれました。まだ子供っぽいところはあるが、持っているものはすごくいいですね」と状態の良さを口にした。前走のセントポーリア賞(1着)では抜け出して遊ぶなど未完成な面はあるが、世代トップクラスの素質を秘めている。

 かつてエイシンフラッシュで日本ダービー(10年)、エポカドーロ(18年)で皐月賞を制した藤原英調教師は「前走から間隔が詰まっているけど、動きは悪くなかった。以前は集中力に欠ける印象だったが、徐々に競馬慣れしてきた」。クラシックで戦う厳しさを知るトレーナーが、上昇カーブを感じ取っている。

 まだ収得賞金900万円の立場だが、G1に出るだけではなく結果も求められる超良血馬。「舞台が中山でも問題はない。賞金をしっかり加えてほしい。もちろん勝ちを意識している」と藤原英師。昨年2着だった兄を超える走りで、1冠目に向かう。(内尾 篤嗣)

 <Mデムーロ騎手「ここでいい競馬をしたい」>

 ―Mデムーロ騎手はカントルのCWコースでの1週前追い切りに騎乗。霧のなかでラスト11秒9(6ハロン85秒2)と伸びていました。その時の印象は。

 「いい馬。先週、乗った感じ、いい動きでしたね。ここまで順調にきていると思います」

 ―デビュー戦(2着)以来の騎乗です。当時は物見をしたり、直線でもたれるなど幼さを見せていました。4戦ぶりのコンビですが比較してみて。

 「あのときは直線でも遊んでいて全然、競馬にならなかったです。でも、初めてのレースだったというのもある。当時と比べて、幼い面はだいぶ良くなっています」

 ―今回で重賞に初挑戦しますが、見通しは。

 「中山の2000メートルは初めてだけど、問題なくこなせると思う。能力は高いので、ここでいい競馬をしたいですね」

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