【有馬記念ファン投票 第1回中間発表】3位オジュウチョウサン、逆転1位見えた

第63回有馬記念(12月23日、中山)のファン投票の第1回中間発表が22日に行われ、ファン投票での出走を目指す“障害王”オジュウチョウサン(牡7歳、美浦・和田正厩舎)は3万273票を集めて3位発進。当選圏内につけるとともに、1位のレイデオロとは3073票差。(株)チョウサンの長山尚義オーナー(73)は逆転1位でのグランプリ行きに改めて意欲を見せた。
ファンの熱意が“奇跡の扉”をこじ開け始めた。グランプリ出走を目指すオジュウチョウサンは、第1回中間発表で1位レイデオロ、2位アーモンドアイに次いで、堂々の3位にランクイン。長山オーナーは「一つの夢がかなうということだね。こういう破天荒なことがあってもいい」と感慨深げに喜んだ。
J・G1・5勝の障害界の絶対王者が、平地に再転向して有馬記念に挑む。「こんなに能力のある馬を障害馬で終わらせたくない」というオーナーの思いから、7月の開成山特別、11月の南武特別と平地に戻って2連勝。1600万の条件馬の立場でもファン投票上位10頭に優先出走権が与えられるため、早くも“当確ランプ”がともった形だ。投票サイトの「G1レース検索結果から選ぶ」のトップに昨年の中山大障害の勝ち馬としてオジュウチョウサンの名がトップに出てくる“後押し”もあるが、JRA広報部報道室によれば、条件馬が10位以内に入った例はなく、まさに異例ずくめの3位発進だ。
管理する和田正調教師も「レイデオロやアーモンドアイという実力のある馬に次いで差がないというのは…。改めて応援してくださっていると感じます」と感謝した。21日に美浦トレセンへ帰厩したばかりのオジュウチョウサンはこの日、障害で主戦だった石神が騎乗して角馬場で約30分の運動。大目標へじっくりと仕上げる構えだ。
投票期間は12月2日までで、最終結果は同6日に発表される。「もっと上に行くと思ったけど、いい線にいっている。接戦だからね」と長山オーナー。文句なしのファン投票1位を目指して、さらなる応援を呼びかけた。(坂本 達洋)