蝶野正洋、来年2・15「MASTERS」で1年ぶりリング“復帰”「プロである以上、楽しませる」

プロレスラー武藤敬司(55)がプロデュースする「PRO―WRESTLING MASTERS」(来年2月15日、後楽園ホール)に“黒の総帥”蝶野正洋(55)が“参戦”することが20日、決定した。
蝶野の同大会参戦は、今年2月16日以来、2度目となる。試合は蝶野がセコンドを務める「T2000」と武藤の「BATT」が激突する8人タッグマッチで東京・銀座の「アリストトリスト」で武藤と共に会見した蝶野は「プロである以上お客さんを楽しませる。楽しみにしてください」と乱入を予告した。
蝶野は今年2月16日の「マスターズ」でT2000の天山広吉、ヒロ斎藤、AKIRA、スーパーJのセコンドを務め、武藤、藤波辰爾(64)、長州力(66)、獣神サンダーライガーと対戦。試合は、天山がアナコンダバイスでライガーを破ったが、途中で乱入しケンカキック、イス攻撃とやりたい放題の暴れまくりで入場から試合後のマイクまで独壇場の黒い劇場を展開した。
今回は、この時以来、1年ぶりの登場で前回と同じセコンド役となる。一方の武藤も3月に両膝の人工関節手術を行ったためセコンドに専念する。前回の大会を蝶野は「T2000メンバーもバラバラになってどうなんだろうと思った。興行自体も冷やかし半分で行ったら、客席も盛り上がって選手も生き生きしていて、いいなと感じました。リング上がって驚いたのはカメラマン、マスコミが白髪交じりでちゃんと撮れるのかって、そっちの方が心配だった。それ以上に中の選手の動きは遅かったんだけど(笑い)。前回の相手は美味しいところしかとらないメンバーだったけど、多分、美味しい匂いがしたら武藤さんも動くはずだと思うし、最後、美味しいところはリングの上じゃなくて、下にいるオレらが取るかもしれない」と不敵に笑った。
試合は、90年代末に「nwo」の流れを受けて結成した「T2000」のメンバーを再集結し、武藤が2001年に団体の垣根を越えて結成したユニット「BATT」と対戦する。両チームともメンバーは今後、発表する予定となっている。会見で蝶野は「武藤さんが出すチームは何だっけ?」とBATTへの認識不足を露呈したが「恐らく、BATTの方が選手は、若いんでコンディションが向こうの方がいいかも。前回はビッグネームだったけど誰も動かないからやりやすかった。T2000は身体能力が高くないけど、みんな気持ちだけで動いているメンバーですが、なるべく多くのメンバーに声をかけたい」と人選に自信をのぞかせた。
一方の武藤はメンバー編成に「BATTも限られたメンバーで少数精鋭だよ。しかも馳(浩)先生が国会中で出られないのが痛いよ。先生に“国会よりこっちの方が大事じゃない”って誘ったけど、ダメって断られた。代わりに、思い描くメンバーがいるんでオファーして声をかけます。超濃厚なメンバーを集めます」と予告しさらに、リング外の「Tシャツの売れ具合でも負けたくない」と力を込めた。
1984年4月に新日本プロレスに入門し同年10月5日に埼玉・越谷市体育館でデビュー戦を戦った武藤と蝶野。来年は共にデビュー35周年になる。以来、橋本真也さんを加えた「闘魂三銃士」としてプロレス界の先頭を走ってきた2人。それだけに蝶野の乱入予告に武藤も「オレも暴れるかもしれないよ」とライバル心をあらわにしていた。