綾瀬はるか「ちょっとお祭り感」…「いだてん」6日スタート(中)

2013年の大河ドラマ「八重の桜」で主演を務めた綾瀬はるか(33)が、「いだてん」で大河の舞台に帰ってきた。
昨年4月に熊本ロケでクランクインし、11月からNHKでの撮影が始まった。「またここに通うのもうれしい。八重の桜の時と同じ監督さんやスタッフさんもいるので、気心知れている部分もある」とにっこり。
1912年に日本人として五輪に初参加した、中村勘九郎(37)演じる金栗四三(かなくり・しそう)の妻となる春野スヤを演じる。熊本の医者の娘で、村一番のハイカラなお嬢様。幼なじみの金栗に淡い思いを抱き、生来の明るさで悩む金栗の心を癒やす。ハイカラ唄「自転車節」を大声で歌い、自転車を爆走するシーンが見どころだという。
「まっすぐで凜(りん)とした強さがあったり、元気なところとか共感できる部分はすごくあります」。熊本ロケでは、スヤが暮らした自宅で娘と会い思い出話を聞いた。「お亡くなりになるギリギリまで、お酒を飲んで自転車節を歌っていた方だったようです」
宮藤官九郎氏(48)が初めて描く大河の脚本は「結構悲しいことも、その後に割とポジティブに笑いに変えるから余計にジーンとくる。明るい感じが歴史を重々しく語るより、良いバランスで書かれている」。
熊本弁にも挑戦した。イントネーションが「フラット」なところが難しいといい、「私に撮影の空きが入り、たまに戻って撮影となると、勘九郎さんは現地の人かと思うくらい熊本弁がなじんでいて、『あぁ、ヤバい』と思って、頑張らなきゃみたいな」。
東京五輪・パラリンピックを翌年に控えた「平成最後の大河ドラマ」だ。「ちょっとお祭り感がある。そういう機会に参加できるのも幸せ。節目らしい心温まる作品になると思う」と意気込んだ。(江畑 康二郎)
◆後半あらすじ 1936年、4年後の東京五輪開催が決定するが、戦争の影響で日本は開催権を返上する。新聞記者として働きながら水泳の指導者としても活動する田畑政治(阿部サダヲ)は、幻に終わった東京五輪実現のため、52年のヘルシンキ五輪、56年のメルボルン五輪で選手団団長を務め、64年の東京五輪招致に奔走。組織委員会事務総長として大会を成功に導いていく。