【巨人】清水隆行氏、1番抜てき増田陸から伝わってくるギラギラ感ー本当に魅力を感じる選手

スポーツ報知
2回1死、右中間に3号ソロ本塁打を放った増田陸(カメラ・池内 雅彦)

◆JERAセ・リーグ ヤクルト5―19巨人(25日・神宮)

 巨人がともに今季最多の19安打19得点でヤクルトに大勝した。

 前夜の大敗で何か変化を、ということで増田陸を1番に抜てきしたのだろう。それが見事にハマった。初回先頭、初球からしっかり振っていって、2球目を中前打にした。これでチームに勢いが出た。

 私も現役時代、初めて1番に抜てきされた時、コーチに「これまで通りに行け」と言われたが、増田陸もそう言われていたのだろう。選ぶ、球数を放らせる―、ではなく、全部打ちにいって、ボールなら見逃す積極スタイルを貫けていた。6打席でストライクを見逃したのは左前打を打った第4打席の初球だけ。(坂本)勇人に打撃を教わり、浅村を参考にしていると聞いたが、この2人に共通するスイングの強さがあるし、本当に魅力を感じる選手だ。

 そして守備でも走塁でも、何をするにしても、何かつかんでやろうというギラギラ感が見ているこちらにも伝わってくるのがいい。私もルーキーだった96年、11・5差をひっくり返した「メークドラマ」を経験したが、当時はチーム全体を見渡す余裕なんてなかった。増田陸も今季が1軍1年目。同じような状況だと思う。でもそれでいい。翌日のチャンスをつかむため、必死に結果を出し続けることが結果的に、チームのためになるのだから。(野球評論家・清水隆行)

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