丸佳浩、FA宣言!「他球団の評価を聞いてみたい…」

広島の丸佳浩外野手(29)が7日、8月に取得した国内FA(フリーエージェント)権を行使することを明言した。この日、マツダスタジアムを訪れ、申請書類を提出。宣言残留の可能性も含め、他球団との交渉に臨むことを明かした。センターラインの強化をはかっている巨人は、丸が5年ぶりV奪回には不可欠と判断。最大限の誠意をもって獲得に乗り出す。西武・浅村、オリックス・西も権利を行使。西武・炭谷も行使の意向を正式に球団に伝えた。FA戦線が一気に熱気を帯びてきた。
丸が、13日の申請期限を待たずに意思を表明した。「本日、球団にFAを行使する旨を伝えました」と切り出すと、「プロ野球選手である以上、他球団の評価を聞いてみたい思いはあるし、聞ける機会はなかなかない」と思いを明かした。この日を選んだことは「昨日決めました。気持ちがブレてしまうかもしれなかったので、決まった段階で言っておきたかった」と迷いのない表情で話した。
球団から宣言残留を認められたことも、きっかけのひとつになった。今季は1か月の負傷離脱がありながら、リーグ2位の39本塁打でリーグ3連覇へけん引した。すでに条件提示は受けており、「球団からは『しっかりと考えて、その上でできることなら残ってほしい』と言ってくれた。非常に高い評価をしてくださっている」と感謝した。
広島での11年を振り返り「こんな下手くそを指名してくれて、いろいろな方と巡り合いながら、ここまで成長させてもらったことは感謝しています」と話す一方、「3連覇はできたけど、本当の目標である日本一には届いていないのが現状。僕自身も上のレベルにいきたい思いはある」と34年ぶりの日本シリーズ制覇を逃した胸中を語った。「違う環境だとレベルアップできる?」と質問されると、「そういう選択肢もあると思う。いろいろなやり方があると思います」と含みを持たせた。
15日からは他球団との交渉が解禁される。重要視する点は「昨日の今日なので、まだ分かりません」と慎重だったが、「期限は年内? 当然、年内には決めたい。僕一人の問題じゃないので、早い段階で決められたら」と明かした。
(種村 亮)
【広島】鈴木球団本部長は改めて必要な戦力だと訴えた。「最初『宣言して残留の方向はありますか?』と言ってきたから『それは構わんよ』と。今後も何か聞きたければいつでも聞く」とアピール。「代わりはおらん」と他のFA補強には関心を向けず残留に全力を注ぐ構えだ。丸には出来高を含め4年総額17億円の大型契約を提示し「あとは彼の判断を待つだけ」と話した。また松田オーナーは「選手の権利なので、そこはしっかり考えてあげないといけない」とコメントした。
【ロッテ】4年総額20億円の条件を用意。2年連続Bクラスからの巻き返しへ、地元千葉・勝浦市出身の左の大砲はのどから手が出るほど欲しい逸材。井口監督自ら交渉に出馬するプランもあり、他球団との争奪戦に割って入る。