木更津総合・根本149キロ!また出たスーパー2年生、10点快勝導いた

スポーツ報知
8回途中から救援登板し、149キロをマークした木更津総合・根本(カメラ・泉 貫太)

◆第100回全国高校野球選手権記念大会第6日▽1回戦 木更津総合10-1敦賀気比(10日・甲子園)

 木更津総合(東千葉)の2年生右腕・根本太一は、敦賀気比(福井)戦の8回途中から2番手登板。2球目に自己最速を更新する149キロをマークし、堂々の甲子園デビューを飾った。

 甲子園がまたしても、2年生の剛速球にざわついた。9点リードの8回2死二、三塁。2番手で登板したのは背番号11の根本だ。右腕を振り抜くと、初球から外角へ148キロ。観衆の視線をくぎ付けにし、続く内角低めで149キロを叩き出した。自己最速を1キロ更新。聖地は感嘆の声であふれた。

 「ワーッとなって球速表示を見ました。どよめきが力になった。打たれる気がしなくて、軽く投げた」。1回1/3を1安打無失点1奪三振。房総の大魔神が、15年センバツ優勝校・敦賀気比の前に仁王立ちした。

 前日のスーパー2年生の活躍が闘志に火をつけた。創志学園(岡山)の怪物右腕・西純矢が16奪三振完封。同学年の偉業を見て「2年生であれだけ投げられるのはすごい。スライダーもいいボールを投げていた。戦ってみたい」。根っからの負けず嫌い。ほとばしる闘争心を右腕に込めた。

 東の横綱・横浜にもライバルがいる。侍ジャパンU―18第1次候補にも選出された、2年生で最速152キロ左腕・及川雅貴はロッテジュニア時代のチームメート。LINEでも連絡を取り合う。開会式では「150キロってどうやったら投げられるの?」と助言を求めるほどの仲だ。しかし及川は「わからない」と一蹴。頂点に立つため、倒さなくてはならない相手でもある。

 9回1死一塁ではストレートの四球。「クイックの時に課題が出た」とまだ粗さをのぞかせるが、連日輝く2年生の原石にプロも黙っていない。日本ハム・岩舘スカウトが「球質が強い。ひと冬越えたら、150キロを超えてくる」とうなれば、楽天・長島スカウト部長は「あのボールを見たら『おぉ』となる。これからが楽しみ」と絶賛した。

 「150キロを出したい。将来は全国で一番になりたい」と根本。夢の大舞台が、さらなる怪物を育てる。(増田 寛)

 ◆根本 太一(ねもと・たいち)

 ★生まれとサイズ 2002年2月10日、千葉・成田市生まれ。16歳。180センチ、78キロ。右投右打。

 ★球歴 小1から6年まで豊住ヤンガースに所属。中学時代は竜ケ崎リトルシニア。中2時には東関東選抜に選出され、日台国際大会で準優勝した。木更津総合では1年春の県大会からベンチ入り。

 ★持ち球 変化球は4種類。東千葉大会ではスライダー、カーブを使い、この日はスライダーのみ。「ツーシーム、スプリットはまだ使う必要がない」

 ★好きな食べ物 刺し身。サーモンやマグロが好き。

 ★憧れの選手 エンゼルス・大谷翔平。「速い球をコントロールできてすごい。全てのボールが一級品」

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