村田諒太、気負いを反省 左ジャブで距離保ちジワジワ追い込む

スポーツ報知
スパーリングを公開した村田(右)は左ジャブで相手を攻める

◆報知新聞社後援プロボクシング・ダブル世界戦 ▽WBA世界ミドル級タイトルマッチ 王者・村田諒太―同級8位・エマヌエーレ・ブランダムラ ▽WBC世界フライ級タイトルマッチ 王者・比嘉大吾―同級2位・クリストファー・ロサレス(4月15日、神奈川・横浜アリーナ)

 WBA世界ミドル級王者・村田諒太が2日、同級8位エマヌエーレ・ブランダムラとの初防衛戦(報知新聞社後援)に向け、都内の所属ジムで練習を公開。テクニカルな38歳に対し「欲が出て圧倒しようとすると、自分の距離を崩して無駄にスタミナを消費する。そこが課題」と“スロースターター”で臨み、焦らず冷静に敵を追い込むイメージを膨らませた。

 過去の試合に共通の反省点が、冷静さを失うことだった。王座を奪取した昨年10月のアッサン・エンダム(フランス)との試合は、「圧倒しよう」と序盤から出すぎて自分の間合いが崩れた。2011年の世界選手権で銀メダルを獲得した後も「次は他を圧倒しないといけない、と思ってよくないボクシングになった」と気合が空回りした。

 鍵になるのが左ジャブだ。3分×2回のスパーリングでは、1回目から効果的に放ち「ジャブを打てれば距離を保てる」と冷静に相手の出方を分析。2回目にコーナーへ追い込んで連打を浴びせた。3月から始めたスパーは、この日でちょうど100回目。「パンチ力、スピードが急に上がるわけではない。落ち着きが32歳を迎えたボクサーとしての成長になる」。精神的成長が上にいくための要素だと理解している。

 防衛成功ならミドル級では日本人初。「(KO勝ちは)嫌でも意識するけど、初めから圧倒するわけではない。パワーとタフネスは僕の方が絶対に上。距離を取って打ち込み、相手のスタミナを奪いたい。あとは精神面を制御できるか」。冷静沈着にベルトを死守する。(浜田 洋平)

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