ケニー・オメガ、オカダのV13阻止に自信「大阪でお疲れ、君はもういいよと言ってやる」

9日の新日本プロレス大阪城ホール大会でIWGPヘビー級王座をかけて激突する王者のオカダ・カズチカ(30)と挑戦者・ケニー・オメガ(34)が7日、東京・目黒の新日本社で調印式に臨んだ。
新日最強外国人・オメガは黒のサングラスにグレーのスーツで登場すると、「オカダとは何度も何度も時を経て、戦いを続けてきた。私たちが戦うことでプロレスは進化してきた。最高峰の戦いこそ、私とオカダの戦いだ」ときっぱり。
「だが、今回の戦いは今までと少し違う。世界最高峰のオカダという男に対して、最強と認めることは俺にとって、辛い事だ。自分が男として、アスリートとして2番手であることには、もう耐えられない。プロレス界に俺の名前を刻むチャンス。オカダを倒さなければ、それはなし得ない。真剣な戦いを挑みたい」と続けた。
昨年の大阪大会ではオカダのタイトルマッチ12戦中唯一の60分フルタイム引き分けで防衛を許した。今回、試合形式は前代未聞の時間無制限3本勝負。「無制限という名がついているけど、長さは問題ではない。問題はフォールをコントロールすること。最初のフォールをいつ、どっちが取れるかが大事なんだ。私たちの過去の試合のように1時間という時間がポイントになると思う。それまでにフォールを取れるか。なるべく早い段階でフォールを取ることを狙う」と明かした。
オカダ超えに向け、肉体改造も敢行。「(オカダとの)60分1本勝負でのドローという過去の結果に誇りは持っている。飛躍はできたが、その時の俺は食事やウェイトトレ、有酸素運動などきちんとしていたかと自分に問いかけた。十分にやっていなかったんだ。体を作ることに重きを置けていなかった」とまず反省の弁。その上で6・9決戦について「1時間を超える試合をしたいと言っているわけではない。自分自身の限界を超えるための戦いだからこそ自分の体を変えた。今はスピードもスタミナも十分で、今までのケニー・オメガとは違う。(盟友の)飯伏幸太と日本でトレーニングをできたことが大きい。今、新しい力が生まれてきた。今までのオメガにプラスしてウルトラパワーが備わったと思う」と胸を張った。
初来日から10年。自身にとってのIWGP王座という存在について聞かれると、「日本に来てから、ずっと目標をリストアップしてきた。全てを達成して最後に残ったのがIWGPのベルト。私は自分をモンスターに変えてきた。いろいろなことを達成していく中で今、オカダとプロレスの進化の最前線で戦っていると思う。9日にオカダに勝って『お疲れ、君はもういいよ』と言って、新日の顔になっていきたい。そのためにも、この試合はとても大事だ」と、サングラスの奥の目をギラリと光らせた。(中村 健吾)