渡辺謙、「西郷どん」への思いを語る「大河がなかったら今の自分は考えられない」
スポーツ報知

俳優の渡辺謙(58)がこのほど、17年ぶりに出演しているNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」(日曜・後8時)について語った。
鈴木亮平(35)演じる主人公・西郷隆盛の人生に最も影響を与えた島津家第28代当主の島津斉彬を演じ、圧倒的な存在感が話題を呼んでいる渡辺。自身も1987年の大河「独眼竜政宗」の主演に抜てきされブレイクを果たしたことから、大河への思い入れは強い。大河出演は84年「山河燃ゆ」、93~94年に主演を務めた「炎立つ 第一部・第三部」、01年「北条時宗」に続き5作目となるが「大河の撮影で、基礎中の基礎を全部たたき込まれた。歩き方から立ち振る舞い、ありとあらゆることのベースを教えていただいた。大河がなかったら今の自分は考えられない。ここまで時間をかけて、実践の中で教わるってことは本当にない」と大河とともに俳優をして成長したことを今も身にしみてわかっている。
「NHKにとって朝ドラと大河は(野球なら)3番4番(打者)だと思う。大河に出るってことは他のドラマとは違うんだという気概みたいなものは僕自身もあるし、スタッフにも感じます」と、今回も特別な思いで臨んだ。それだけに「ナイスガイ」と評する鈴木を始め、ほかの出演者に「出てるメンバーにとって世に出る、ちゃんと学ぶものすごいチャンスなので、ちゃんと頑張って欲しい」とゲキを送っている。
時代劇に出演することにも喜びを感じている。「いい意味で制約が多いのが時代劇。携帯電話もないし、連絡が取れないのですれ違うことも多い。人間の持ってる感情とか情熱が、普段僕らが生きてるよりも3倍ぐらいあるような気がしてる。思いの深さや情念の中で、必死に生きている姿を演じられるのは俳優としても醍醐(だいご)味を感じます」と笑顔を見せた。