【阪神】鳥谷、連続試合出場1939で止まった「使ってくれた監督たちに感謝したい」

スポーツ報知
9回、ベンチで戦況を見つめる鳥谷。出場機会がなく連続試合出場が途絶えた(カメラ・谷口 健二)

◆日本生命セ・パ交流戦 阪神0―1ソフトバンク(29日・甲子園)

 阪神・鳥谷敬内野手(36)はソフトバンク戦(甲子園)で出場機会がなく、1年目の2004年9月9日から続いていた連続試合出場が、プロ野球歴代2位の「1939」で止まった。チームは交流戦の開幕戦に14残塁の拙攻で完封負け。連勝は5で止まった。

 ズシリと重い黒星となった。1点が遠かった。9回無死。先頭の植田がそのまま打席に向かうと、鳥谷はベンチ最前列で柔和な表情を浮かべていた。14残塁の拙攻で、チームの連勝は5でストップ。新人時代から足かけ15年、グラウンドに立ち続けた“虎の鉄人”の出番は、最後まで訪れなかった。

 「いつかは止まるものなので。いい時も悪い時もケガをした時も、使ってくれた監督たちに感謝したい」。試合後の通路では特に感情を揺らすことなく、記録への思いを語った。歴代最多安打を誇る交流戦の開幕戦で、記録に終止符が打たれた。4月23日に死去した衣笠祥雄氏(享年71)のプロ野球記録2215試合には届かなかった。

 記録で歴代3位の金本監督にとっても苦渋の決断だった。「(使う)場面がね。それは仕方がないですから」。生え抜きスターの個人記録より、勝利優先のタクトを振った。以前から鳥谷と記録についての話し合いを重ねていたことも明かした。「できるだけ(続けさせたい)というのは。一昨年からスタメンで出られないときは、こちらも配慮してきたし、向こうも感謝の気持ちを示してくれていた。いつまでもというわけにはいかないですから。試合をやっている以上は。状況がありますから。本人もそこにはこだわっていないということだったし」と説明した。

 鳥谷は今季三塁から二塁にコンバートされたが、開幕2戦目でスタメンを外れると、その後も調子が上がらなかった。ここまで44試合で打率1割4分3厘、0本塁打、5打点。金本監督は2軍での再調整については否定した。36歳のベテランは重荷を下ろし、逆転Vへの「一兵卒」として再出発する。(島尾 浩一郎)

野球

×