【中日】松坂、侍ジャパンに名乗り 稲葉監督の熱視線にノリノリ

スポーツ報知
自分のカレンダーをPRするドアラの隣でサイン会を行い、ファンと大笑いする松坂(カメラ・渡辺 了文)

 まさかの侍ジャパンに名乗り? 中日・松坂大輔投手(37)=ソフトバンク=が5日、沖縄・北谷(ちゃたん)キャンプ2度目のブルペン投球。視察に訪れた侍ジャパン・稲葉篤紀監督(45)が熱視線を送る中、初めて捕手を座らせるなど、変化球全球種を交えて56球を投げ、順調な調整をアピールした。練習後は「これでジャパンの候補入りですね」とジョークも飛び出すなど、充実の第1クール最終日となった。

 小気味よいミット音が、ブルペンに響いた。まずは捕手を立たせたまま43球、さらに今キャンプ初めて座らせて13球。松坂は第1クール最終日のこの日、カーブ以外の変化球も解禁し、カットボール、スライダー、チェンジアップ、シュートと全球種を試した。「(満足できる球は)半分ぐらいですかね。無駄な力が入る場面が多く、もう少しリラックスできたら」。満点とはいかなかったが、笑顔が順調さの証しだった。

 2009年WBCでチームメートだった侍ジャパンの稲葉監督は、捕手の左斜め後ろでその投球を視察。接触はなかったが、報道陣を通じて復活へのエールを送った。伝え聞いた松坂は、「その気持ちはもちろんあります」と即答。さらに「これで(侍)ジャパンの候補入りですね」と、いたずらっぽく笑った。ソフトバンクでは3年間未勝利だったが、思わず代表復帰の野心が口にでるほど、状態はいい。

 7球だけ打席に立った昨季新人王の京田は、「手元でグッと球がきていました。すごいなと思いました」と、初体験となった“平成の怪物”の剛球に驚嘆。しかし、松坂の調整は森監督から一任されており、第2クールも実戦形式の登板は予定にない。昨年は2月3日にフリー打撃、同7日には239球を投げるなど、ハイペースで調整。その分、疲労回復に時間を要した。「去年はそれで失敗しましたから」と、反省を生かす考えだ。

 「(野球ができるのは)やっぱり楽しい。改めてユニホームを着る喜びを感じますから」とうなずいた松坂。気温12度で大粒の雨が降る中、声援を送ってくれたファンに約30分間、今キャンプ2度目の即席サイン会でペンを走らせた。初の休日となる6日は、吉見らとゴルフでリフレッシュする予定。じっくり復活の階段を上った先に、侍ジャパンへの道も開けてくる。(嶋田 直人)

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